診療について:犬について

混合ワクチン接種について

 あかしや動物病院では以下のワクチンを用意しています。

  • 8種混合
  • 6種混合
  • 2種混合

8種混合とは

 ジステンパー、パルボウイルス感染症、伝染性肝炎、アデノウイルス2型感染症、パラインフルエンザ、コロナウイルス感染症およびレプトスピラ病(2つのタイプ)を予防するものです。  

 十勝においてもレプトスピラ病を含む全ての病気が発生していますので、ほとんどの犬に8種混合をお勧めしています。

6種混合・2種混合

 犬の健康状態に不安がある場合や過去の接種後に極端に具合が悪かった場合には6種混合あるいは2種混合を選択することがあります。

北海道・十勝のレプトスピラ病の予防

 「北海道ではレプトスピラ病の予防は必要ないのでレプトスピラ病を含む8種混合までは必要ない」という誤った情報を飼い主さんが聞くことがあるようです。北海道・十勝においてもレプトスピラ病の発生が本州と同様にあることの科学的データと、当院での症例写真をこちらでご覧下さい。

ワクチン接種の時期

 子犬の場合、生後60日前後から生後120日にかけて2~3回接種します。

 接種日やワクチンの種類については、購入してきたペットショップなどでのワクチン歴や飼育環境によって異なりますので来院時にご説明します。ワクチン接種証明書があれば持参してください。接種前に身体検査(聴診、触診)と検便を行います。できれば糞便を持ってきて下さい。

 成犬では年1回の追加接種をお勧めします。

ワクチン接種後の注意

 ワクチン接種後には具合が悪くなることがあります。少し元気がなくなる程度であれば様子を見ていて大丈夫ですが、極端に元気がない場合や、嘔吐、下痢、顔が腫れる(口の周り、目の周り)がある場合は当院まで連絡してください。

 特に問題がない場合も、2~3日は安静にし、激しい運動やシャンプーは避けてください。

狂犬病について

 狂犬病予防法により、飼育場所、犬種にかかわらず全ての犬に登録と狂犬病予防注射が義務付けられています。

狂犬病はヒトを含む全ての哺乳動物に感染し、発病するとほぼ100%死に至ります。狂犬病予防注射を犬に打つのはヒトが狂犬病で死なないためです。

 国内では1956年以降に犬の発生はありませんが、海外では珍しくはなく、2006年にフィリピンで犬に咬まれた2名の成人が帰国後に発病し死亡しています。

予防方法

 今後も国内で狂犬病が発生しないよう狂犬病予防注射が必要です。

去勢・避妊手術

 去勢手術はオスの睾丸摘出術、避妊手術はメスの卵巣子宮全摘出術を行います。去勢・避妊手術には子犬を生まないことはもちろん、その他にも多くのメリットがあります。

去勢・避妊手術のメリット

オス 老齢になってから発症することが多い前立腺疾患、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニア、睾丸の腫瘍を予防することができます。
日常生活では闘争本能や発情に伴うストレスから開放されます。
メス 卵巣子宮疾患、乳腺腫瘍を予防できます。特に乳腺腫瘍は初回発情(生後7-10カ月頃)より前に避妊手術することでほぼ100%予防可能です。
日常生活では発情に伴うストレスや発情出血による飼い主さんのイライラを軽減することができます。

手術について

 全身麻酔による手術です。手術前の注意事項がありますので、必ず予約してください。

ご予約はこちらから

フィラリア症(犬糸条虫症)予防

 フィラリア症とは、心臓内に犬糸条虫症が寄生する病気であり、夏季に蚊に刺されることで感染します。十勝地区で生まれ育って一度も十勝地区以外に行った事のない犬にはこれまで感染例はありません。しかし、飼い主さんとともに十勝地区以外から転入してきた犬や、感染地域へ連れて行った事のある犬では感染例があります。

予防方法

 感染には一定期間の持続した気温の条件が必要ですが、近年十勝地区でも危険性が出てきました。予防のためには感染していないことを血液検査で確認してからの投薬が薬事法により義務付けられています。

 当院では夏季にひと月に一回のお肉タイプの飲み薬を使用しています。

マダニ予防

吸血前 吸血後
吸血前 吸血後

 4月から8月にかけて、散歩時に皮膚にマダニが寄生した犬が多く来院します。マダニは寄生により皮膚の異常ばかりではなく、ライム病、リケッチア、バベシアなどの病気に感染する危険性があります。

予防方法

 予防のためには屋外飼育犬では首輪タイプ、屋内に入る犬では1カ月に1回のスポットオン製剤(皮膚の一部に浸透させる薬剤)、または1カ月に1回タイプや、3カ月に1回タイプの飲み薬が有効です。動物病院で処方するこれらの薬剤は市販されているものとは全く異なり、効果と安全性に優れています。

マダニが寄生してしまった場合

 マダニが寄生してしまった場合には決して引き抜こうとしないで下さい。皮膚に食らいついたマダニの顎部がちぎれて皮膚深部に残るばかりか、マダニの体をつかむ事でマダニ体内の病原体を注入してしまう危険性があります。

 当院では専用の器具で安全に除去します。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症の犬。腫れぼったい顔つき、肥満、皮膚症状および低体温が認められます。

 甲状腺ホルモンは全身のあらゆる臓器の代謝に必要不可欠であるために、甲状腺低下症ではほとんどの臓器および器官の機能低下が生じます。

そのために犬の甲状腺機能低下症の症状は下記の表に示すように実に様々です。飼い主さんは病気の症状だと気づかず、歳を取ったせいだと思っていることが少なくありません。それらの症状が見られ、一般血液検査で軽度の貧血と高脂血症が認められれば甲状腺機能低下症を疑い、追加検査として甲状腺ホルモンの測定を行います。

症状

  • 腫れぼったい顔つき。トロンとした目つき。
  • 不活発。ボーっとしていることが多い。寝ていることが多い。
  • 肥満。
  • 寒がる。
  • 慢性の皮膚症状(脱毛、治りにくい皮膚炎、脂っぽい皮膚、乾燥した皮膚)。
  • 慢性の胃腸症状(吐く、下痢、便秘)。
  • その他。

治療

 甲状腺ホルモンの飲み薬を使います。

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

吸血前 吸血後
治療前です。皮膚や毛は薄くつやがなく、慢性化した眼の炎症が見られます。腹部が膨らみ、筋肉と皮膚が薄いために血管が浮き出ています。
吸血前 吸血後
トリロスタン投与中です。発毛良好で眼もほぼ治癒し、腹部の膨らみが無くなっています。

 副腎(腎臓の近くにありホルモンを産生する臓器)から過剰にステロイドホルモン(コルチゾール)が出ることにより様々な症状が見られます。

原因

原因は2タイプあります。

下垂体依存性 脳下垂体が腫瘍化することにより副腎が刺激されて起こるもの
副腎腫瘍性 副腎そのものが腫瘍化するもの

犬の多くは下垂体依存性ですが、大型犬では副腎腫瘍性が多い傾向にあります。

症状

 よく見られる症状は

  • 水を飲む量が多く尿量が多い
  • 脱毛
  • 慢性の皮膚症状
  • お腹が膨らむ
  • 呼吸が速く浅い
  • 筋力低下
  • 感染症にかかりやすい など 多数あり、糖尿病発病の引き金になることもあります。

 これらの症状に加えて一般血液検査で高脂肪血症とALPの高値が認められる時に副腎皮質機能亢進症を疑い、追加検査(副腎皮質機能検査;ACTH刺激試験、デキサメサゾン抑制試験など)で診断します。

治療

この病気の多くは脳下垂体の腫瘍が原因ですので根本的な治療は放射線あるいは手術で下垂体を破壊あるいは摘出することです。

 しかし、その方法は本州の一部の獣医系大学でしか行えないため、一般的には飲み薬を使います。飲み薬は、トリロスタンあるいはOP’ DDD(ミトタン)のいずれかの使用が主となります。トリロスタンは副腎でのコルチゾール生成を減らし、ミトタンは副腎を破壊します。

 いずれも獣医師の厳格な管理と飼い主さんの注意深い観察が必要な治療法である上、治療費も決して安くはありません。飼い主さんと獣医師の十分な相談が必要です。

糖尿病

糖尿病 糖尿病は、膵臓からのインスリン分泌が少なくなること、またはその他の病気の影響でインスリンが効きにくくなることにより発病します。

 インスリンは、血液中の糖を細胞内で利用するために必要です。糖尿病では、インスリンが働かないため血液中の糖が細胞内に入れず、利用されない糖は尿中へ排泄されます。したがって、糖尿病とは栄養分が余っている状態ではなく体全体は飢餓状態です。

症状

 飼い主さんが気づきやすい症状は、

  • 水をたくさん飲み尿量が多いこと
  • 食欲が増えているのにやせてくること
  • 急に瞳が白くなること(白内障) などです。

治療

 治療は、生涯にわたるインスリン注射と食事療法が主となります。

 避妊手術をしていない雌犬は、発情の時に糖尿病が悪化する場合が多いので、症状が安定している時に避妊手術をすることをお勧めします。
 その他の病気(副腎皮質機能亢進症、腫瘍、卵巣子宮疾患など)の影響で糖尿病になっている場合には、それらの病気の治療により糖尿病が改善されることがあります。

冬季の屋外飼育犬の低体温症について

冬季の屋外飼育犬の低体温症について 北海道、特に十勝地区では冬季の夜間から朝方にかけてとても冷え込みます。この時期には屋外で飼育している犬が低体温症となって来院することが珍しくなく、助からないこともあります。

 当院と帯広畜産大学での研究(日本獣医師会雑誌55, 235-238 , 2002. 外部リンク )では、低体温症の犬のおよそ1/3は甲状腺機能低下症、2/3が甲状腺機能低下症以外の基礎疾患(心臓疾患、肝腎疾患、感染症など)と偶発性低体温症(特に病気ではないもの)でした。

注意すること

 若くて元気なうちは寒さに耐えられても、高齢の場合や若くても何らかの病気を抱えている場合には注意が必要です。屋外で震えていたり、助けを求めて声を出しているようでしたら迷わず家の中に入れ暖かくしてあげて下さい。その上で診察に来院してください。

副腎皮質機能低下症(アジソン病)

 副腎皮質機能低下症とは、副腎からの鉱質コルチコイドの分泌が少なくなることにより、循環血流の減少による低血圧、脱水、虚脱状態となり、適切な診断と継続的な治療を受けなければ死に至る危険性のある疾患です。

原因

 原因は免疫異常による副腎皮質の破壊と萎縮と考えられています。診断は症状と血液検査(電解質異常、ACTH刺激試験)により行い、治療は終生にわたる副腎皮質ホルモン剤(鉱質コルチコイドと糖質コルチコイド)の投与が必要です。

 副腎皮質機能亢進症(クッシング病)の治療中の合併症によるもの、あるいは皮膚病などの治療のために処方されている副腎皮質ホルモン剤を飼い主さんが自己判断で突然止めてしまった場合にも発症することがあります。

リンパ腫

 リンパ腫とはリンパ球系細胞の腫瘍であり、体の多くの部位(リンパ節、脾臓、肝臓、胸腺、骨髄、腎臓、皮膚など)で発生します。

 飼い主さんが気づくことのできる症状は、元気・食欲の低下とともにリンパ節(特にあごの下、肩の前、わきの下、内股、ひざの後)の脹れ、脾臓が脹れることによるお腹の膨らみです。胸の中に病変ができた場合には呼吸が苦しそうになります。その他には、骨髄の機能異常による貧血、胃腸のリンパ腫による吐き気・下痢があげられます。しかし、これらの症状はリンパ腫以外の病気でも見られますので、症状だけでは判断できません。

 診断は、脹れたリンパ節や臓器に針を刺してリンパ腫細胞を見つけること、血液検査、骨髄検査、レントゲン撮影および超音波検査により行います。

 治療は副腎皮質ホルモン(ステロイド)剤や抗癌剤を使用します。その他に、免疫力を高めるためにインターフェロンやサプリメントを使用することがあります。これらの治療により、完治することは難しいのですが症状を軽くすることが望めます。抗癌剤やステロイド剤を使うのかについては、飼い主さんと獣医師の十分な相談のうえで決めることになります。

肥満細胞腫

準備中

心不全

準備中


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